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目の症状

「近くは見えるけど遠くがぼやけて見える」は【近視】、「遠くは見えるけど近くがぼやけて見える」は【老視(老眼)】の可能性があります。また、遠くも近くも見えづらくなったときは強度の【遠視】かもしれません。遠視というと「近くは見えにくいけど遠くは見える」と思われがちですが、それだけとは限りません。目の焦点が網膜の後ろにずれてしまっているため、遠くのものを見る時も目の筋肉を使っているため、眼精疲労を起こすことがあります。にじんで見えたり二重に見えるときは【乱視】の可能性もあります。このように網膜上でうまく焦点が合わせられない状態を『屈折異常』といいます。

短期間で急激に視力が落ちたときは、【網膜裂孔・網膜剥離】や【緑内障】など、重大な目の病気が考えられます。早めに眼科専門医の診察を受けましょう。

考えられる目の病気
屈折異常(くっせついじょう) 近視、遠視、乱視、老視(老眼)
網膜裂孔・網膜剥離(もうまくれっこう・もうまくはくり)
緑内障(りょくないしょう)

ひとくちに目が痛いといっても、痛みの箇所や痛みにともなう症状によってさまざまな病気があります。

コンタクトレンズは、正しい使い方をしていないと角膜を傷つけて【角膜炎】をひき起こすこともあります。
目の激痛に頭痛や吐き気がともなう場合は【緑内障】かもしれません。早めに眼科専門医の診察を受けましょう。

考えられる目の病気
結膜炎(けつまくえん)
角膜炎(かくまくえん)
強膜炎(きょうまくえん)
麦粒腫・霰粒腫(ばくりゅうしゅ・さんりゅうしゅ)<ものもらい>
ぶどう膜炎(ぶどうまくえん)
緑内障(りょくないしょう)

「目がかゆい、充血している」などの症状で考えられるのは【結膜炎】です。まぶたの裏側と白目をおおっている粘膜の部分を結膜といい、この部分が細菌やウイルス、アレルギー物質の刺激によって炎症を起こすと、かゆみや充血などの症状があらわれます。とくに【花粉症】などのアレルギー性結膜炎はかゆみがひどく、花粉の他にダニ・ハウスダスト・動物の毛・コンタクトレンズなどさまざまなアレルギー物質が原因になります。

まぶたのかゆみは【麦粒腫・霰粒腫】などの病気が疑われます。症状はまぶたにかゆみやピリピリする痛みがあったり、目の中に異物感があります。
かゆくても目をこすらないようにしましょう。強くこすると結膜や角膜に傷がつき症状が悪化します。早めに眼科専門医の診察を受け、適切な処置をしてもらいましょう。

考えられる目の病気
結膜炎(けつまくえん)
花粉症(かふんしょう)
麦粒腫・霰粒腫(ばくりゅうしゅ・さんりゅうしゅ)<ものもらい>

白目やまぶたの裏側が充血したり、目やにやかゆみ、まぶたのはれなどの症状が出たら、【結膜炎】の可能性があります。結膜炎には、細菌やウイルス性、アレルギー性などいろいろな原因があります。ウイルス性結膜炎ではかなり赤くなり涙や目やにもでます。アレルギー性結膜炎のなかでも【花粉症】は強いかゆみをともないます。

白目がべったり赤くなったときは『結膜下出血』です。結膜下の血管が破れ出血したもので、視力の低下や痛みはありません。1〜2週間ほどで自然に充血は回復することが多いのですが、ひどいときは2〜3ケ月ぐらいかかります。自然に回復しますので、あまり心配はいりません。念のため眼科を受診すると良いでしょう。ただし、ひんぱんに結膜下出血がおこるときは糖尿病、高血圧、動脈硬化など、疾患の疑いがありますので内科の検査をおすすめします。ボールが目に当たったなどの外傷で原因がはっきりしている場合は早めに眼科で検査を受けましょう。

まぶたの裏側には充血がなく、黒目のまわりが充血しているときは【角膜炎】や【強膜炎】などが考えられます。黒目と白目の境目が充血している状態を毛様充血といい、【ぶどう膜炎】や急性の【緑内障】が疑われます。

考えられる目の病気
結膜炎(けつまくえん)
花粉症(かふんしょう)
角膜炎(かくまくえん)
強膜炎(きょうまくえん)
ぶどう膜炎(ぶどうまくえん)
緑内障(りょくないしょう)
目やには、パソコンや読書などで目を酷使したときに【眼精疲労・VDT症候群】や【ドライアイ】などの目の疲れの症状としてでます。目やにがいつもより多く出たり、色がいつもとちがうときは気をつけましょう。異常があるときは、ウイルス性の【結膜炎】などの感染性の病気にかかっていることがあるからです。指などで直接、目をこすったりさわったりしないで、脱脂綿やティッシュペーパーで拭き取るようにしましょう。 目やにの状態によって疑われる病気は以下のような病気が考えられます。
考えられる目の病気
眼精疲労・VDT症候群(がんせいひろう・VDTしょうこうぐん)
ドライアイ(どらいあい)
結膜炎(けつまくえん)
涙嚢炎(るいのうえん)

目のかすみやぼやけの原因は、目を酷使したために起こる疲れ目【眼精疲労・VDT症候群】や【ドライアイ】です。睡眠をとり、目を休めれば自然に回復します。ただし、眼精疲労もただの疲れ目だと思って充分に目を休めないと、重度の眼精疲労になり慢性的に頭痛、肩こり、吐き気、全身の倦怠感などの症状に悩まされます。また、【結膜炎】や【角膜炎】でも霧がかったように見えることがあります。結膜炎で濃い目やにがでているときは、かすんで見えますが眼科で目を洗浄してもらえば治ります。

かすんで見え日射しがまぶしく感じるときは【白内障】かもしれません。白内障は目のレンズにあたる水晶体がにごり、かすんで見えたり、にごりに光が乱反射してまぶしく感じます。

考えられる目の病気
眼精疲労・VDT症候群(がんせいひろう・VDTしょうこうぐん)
ドライアイ(どらいあい)
結膜炎(けつまくえん)
角膜炎(かくまくえん)
白内障(はくないしょう)
現代の生活では、テレビやパソコン、読書など近くを見ることがたくさんあります。私たちの目はレンズの役割をする水晶体を毛様体筋という目の筋肉でピントの調節をしています。遠くを見ているときは、毛様体筋には力が入っていない状態で負担がかかっていませんが、近くを見るときは近くにピントを合わせるため、毛様体筋に力が入り緊張状態になります。そのため長時間近くを見ていると毛様体筋に負担がかかり、目が疲れる、目が乾くなど【眼精疲労・VDT症候群】や【ドライアイ】の症状があわられます。 近視、遠視、乱視、老視(老眼)の【屈折異常】でメガネやコンタクトレンズが合っていないとき、左右の目のバランスをうまく取れないときも目を動かす筋肉が疲労して目が疲れることがあります。
考えられる目の病気
眼精疲労・VDT症候群(がんせいひろう・VDTしょうこうぐん)
ドライアイ(どらいあい)
屈折異常(くっせついじょう) 近視、遠視、乱視、老視(老眼)

目がゴロゴロしたりショボショボしてまぶたの縁に痛みがあり目の奥が重く感じられるときは、目の疲れからくる【眼精疲労・VDT症候群】や【ドライアイ】かもしれません。長時間、パソコンや読書などで目を酷使することによる疲れがいちばんの原因です。適度に目を休ませないと慢性的になり、重度になると頭痛・肩こり・吐き気・全身の倦怠感を招くことになります。

目の痛みと充血、目がゴロゴロしてまぶしく感じるときは【結膜炎】【角膜炎】【白内障】の可能性もあります。【麦粒腫・霰粒腫】は目がゴロゴロしてまぶたが赤くはれます。

考えられる目の病気
眼精疲労・VDT症候群(がんせいひろう・VDTしょうこうぐん)
ドライアイ(どらいあい)
結膜炎(けつまくえん)
角膜炎(かくまくえん)
白内障(はくないしょう)
麦粒腫・霰粒腫(ばくりゅうしゅ・さんりゅうしゅ)<ものもらい>

まぶたのけいれんは、多くの人が一度は経験したことがあるのではないでしょうか。目のまわりには、眼輪筋という目を開けたり閉めたりする筋肉があります。この筋肉が自分の意志とは関係なく勝手に動き、まぶたがピクピクします。この症状の多くは、パソコンや読書などによる【眼精疲労・VDT症候群】目の疲れやストレスからくるものです。頭痛や肩こり、全身の倦怠感を感じたりします。充分睡眠をとって目を休めたり、ストレスを解消することが大切です。 充分な睡眠や休みをとっても、症状が頻繁にみられるときは他の病気かもしれません。【眼瞼痙攣】はまぶたのけいれんのほかにまばたきが多くなったり、まぶしさを感じたりします。病気が進行するとまぶたを閉じようとする力が強くなり目が開けられなくなり、日常生活に支障をきたすようになります。 まぶた以外に、ほほや唇など顔全体の痙攣の症状があるときは、顔面痙攣かもしれません。脳神経外科など医師へ相談することをおすすめします。

考えられる目の病気
眼精疲労・VDT症候群(がんせいひろう・VDTしょうこうぐん)
眼瞼痙攣(がんけんけいれん)

涙がとまらず目やにや充血がともなえば、【結膜炎】や【角膜炎】が疑われます。 異物感がありちくちくした痛みがあるときは、【眼瞼内反・睫毛乱生】<さかさまつ毛>かもしれません。

まつ毛は目に触れないように外側に向かって生えています。【眼瞼内反】はまぶたが目の内側に巻きこみ、まつ毛が目に触れてしまいます。【睫毛乱生】は一部のまつ毛の発毛方向が乱れ、目に向く状態です。いずれも目にまつ毛が触れて涙がでたり、ちくちくしたりします。

他に涙点や涙小管、鼻涙管と呼ばれる涙の通り道が狭くなったり詰まったりして涙がでる【涙道狭窄・涙嚢炎】という病気もあります。

考えられる目の病気
結膜炎(けつまくえん)
角膜炎(かくまくえん)
眼瞼内反・睫毛乱生(がんけんないはん・しょうもうらんせい)<さかさまつ毛>
涙道狭窄・涙嚢炎(るいどうきょうさく・るいのうえん)
まぶたは、体質に合わない目薬や化粧品によってはれたり、寝不足やむくみによって、はれぼったくなりますが、【麦粒腫・霰粒腫】や【眼瞼下垂】などの病気の可能性もあります。 【麦粒腫】は、まぶたのふちや内側が細菌に感染して炎症を起こした状態です。まぶたが赤くはれて痛みがともないます。 【霰粒腫】は、目に脂を分泌する腺が詰まって起こります。まぶたがはれて目がゴロゴロします。 【眼瞼下垂】は、上まぶたが上がりづらくなり、黒目を覆ってしまうため上の方が見にくくなり、まぶたを上げるために額や眉毛を動かすようになります。
考えられる目の病気
麦粒腫・霰粒腫(ばくりゅうしゅ・さんりゅうしゅ)<ものもらい>
眼瞼下垂(がんけんかすい)

青空や白い壁を見ていると、虫やゴミのようなものがぼんやり見えて、目をこすっても消えない、目を動かすと虫のようなものも一緒に移動する、こんな経験は誰でも一度はあると思います。人によっては髪の毛や糸くずのようなもの見えます。このような症状を【飛蚊症】といいます。

黒いものの正体は、網膜の前方にある透明な組織「硝子体」に生じた濁りが網膜に映り、虫やゴミのようにみえるのです。もともと硝子体には多少の濁りがあり、また加齢とともに濁りが生じてきます。このような生理的なものや加齢によるものは、あまり心配はありません。ただし、急に飛蚊症がひどくなったときは、【網膜裂孔・網膜剥離】の可能性があります。強度近視の方やアトピー性皮膚炎の方は網膜剥離の危険性が高いためとくに注意が必要です。急に飛蚊症がひどくなったときは、早めに眼科で診察を受けましょう。

考えられる目の病気
飛蚊症(ひぶんしょう)
網膜裂孔・網膜剥離(もうまくれっこう・もうまくはくり)

電灯の光や日射しがとくにまぶしく感じる・・・【眼精疲労・VDT症候群】【ドライアイ】【眼瞼内反・睫毛乱生】<さかさまつ毛>【角膜炎】などさまざまな目の病気が考えられます。また、慢性的にまぶしく感じるときは【白内障】かもしれません。【白内障】は、目のレンズである水晶体ににごりが生じて起こる病気です。光が水晶体のにごったところに乱反射してまぶしく感じます。【白内障】の場合、目のかすみや疲れをともないます。電灯を見たときに虹が見えるときは【緑内障】が考えられます。眼科での早めの治療が必要です。

長時間、コンタクトレンズを装用した後もまぶしく感じることがあります。角膜(黒目の部分)がコンタクトレンズで傷つき【角膜炎】にかかっている可能性があります。

考えられる目の病気
眼精疲労・VDT症候群(がんせいひろう・VDTしょうこうぐん)
ドライアイ(どらいあい)
眼瞼内反・睫毛乱生(がんけんないはん・しょうもうらんせい)<さかさまつ毛>
角膜炎(かくまくえん)
白内障(はくないしょう)
緑内障(りょくないしょう)
突然、「視野にのこぎりのようなギザギザした光が見える」、そのような症状は『閃輝性暗点症』といって、脳の血流が一時的に悪くなるためと考えられています。特に心配な病気ではありません。数分から数十分でおさまります。発作のあと頭痛や頭がボーっとするようなことはありますが、安静にしていれば自然に治ります。 ただ、頻繁に症状がでて頭痛をともなわないときは、生活習慣病からくる【糖尿病網膜症】や【高血圧網膜症】の可能性があります。糖尿病や高血圧、動脈硬化など全身の病気で網膜の中の血液の流れが妨げられていることも考えられますので、念のためCT検査・MRI検査などの精密検査をおすすめします。 暗いところや目を閉じているのに、視野の一部でフラッシュのような光が見える。このような症状を『光視症』といいます。失明にいたる重大な目の病気【網膜剥離】の初期症状かもしれません。早めに眼科で診察を受けましょう。
考えられる目の病気
糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)
高血圧網膜症(こうけつあつもうまくしょう)
網膜剥離(もうまくはくり)

暗いところで見えにくい症状は一般的に鳥目と言いますが、医学的には夜盲といいます。

この夜盲の症状がでる目の病気で考えられるのは【網膜色素変性症】です。網膜色素変性症は、網膜の視細胞に異常があわられる病気です。初期の症状として夜盲があらわれますが、病状が進むと視野のまわりから欠けていき、穴をのぞいているような視界になってしまい、視力の低下や色覚の異常などの症状もともないます。

考えられる目の病気
網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう)
視野の中心が、ゆがんで見えたり、黒っぽく見えたりするときは【加齢黄斑変性症】かもしれません。 【加齢黄斑変性症】は近年、中高年のあいだで増えている目の病気です。加齢黄斑変性症の初期は視野の中心がぼやけて暗く見える程度ですが、悪化するにつれて、ゆがんで見えたり暗く見える部分が黒く濃くなり範囲も広がっていきます。 格子状のものを見たときに直線がゆがんで見え、症状に気づく場合もありますが、左右どちらかの目が先に発症する場合が多く、正常な片方の目が見えにくい部分を補ってしまうため、症状に気がつかないことがあります。左右の目を片方ずつチェックすることで早期発見につながります。
考えられる目の病気
加齢性黄斑変性症(かれいせいおうはんへんせいしょう)

「視野の一部が欠けて見える」「カーテンがかかったように見える」などの症状がみられるときは【緑内障】かもしれません。眼球内の圧力(眼圧)が上がることで視神経が損傷し、視野が欠けて見える病気です。または眼圧は正常であるにもかかわらず、何らかの理由で視神経が損傷し、視野に欠損がみられる病気です。見えない部分が小さいうえに、片方の健康な目が見えにくい部分を補ってしまうため症状に気づきにくいです。左右の目を片方ずつチェックすることで早期発見につながります。

「視野が欠けているところが点在する」「視野のまわりから欠けてみえる」などの症状は【網膜色素変性症】かもしれません。初期は、暗いところが見えにくい、まぶしい、チラチラするなどの症状があります。

視野の上や下の方が欠けて見えるときは【網膜裂孔・網膜剥離】かもしれません。いずれの病気も一日も早く眼科での受診をおすすめします。

考えられる目の病気
緑内障(りょくないしょう)
網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう)
網膜裂孔・網膜剥離(もうまくれっこう・もうまくはくり)